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インドのチベット難民キャンプ

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インドに滞在中にインド内にある「チベット難民キャンプ」を訪れました。チベットの難民キャンプの事情と私が見たものをお伝えできればと思います。

 

 

 

チベット難民とは

 

まず、チベット難民についてです。

 

チベットは2000年以上続いていたと言われる独立国家でした。1949年に中国の侵略が始まり、独立国家としてのチベットはそこで終了します。独立国家として実際に認められていたかどうかですが、1914年のモンゴル・1915年のイギリスとの条約を結ぶ際の文献に記されておりますので事実だったと言われております。

 

そんな侵略をされてしまったチベットの方々が難民となってしまうのには理由があります。中国が入ってきたことにより、チベットのそれまでの宗教(仏教)や文化を否定されることになってしまったからです。特に文化大革命(社会主義イデオロギー運動)の頃にはひどくチベットの文化は弾圧されたと言われております。

 

中国では文化大革命は終わりましたが、未だにチベットの方々に対する弾圧は続いており「チベットは独立国家」や「ダライラマ法王にご健勝あれ」(ダライラマ=チベット人の長)などと発言するだけで逮捕をされてしまう、なんてこともあるようです。 

 

その為に、チベット自治区周辺の国であるネパール・インドなどにチベット人は亡命します。インドにチベット人の難民キャンプがあるのはその為です。

 

難民キャンプへ

 

そんなチベット人の難民キャンプへ行ってきました。正直行った時は「チベット難民」と言われてもピンときませんでしたし、チベットについてもそこまで深くは知りませんでした。ですが後々チベット問題について知ると、やはり知識は付けておくべきだったと思いました。見るものや場所が変わってきます。

 

 

難民キャンプにつき、街を歩きました。平日の日中だったからかもしれませんが、特に危険を感じる場所ではありませんでした。子供の物乞いが他のインドの地域よりも多かったくらいです。しかしスリをしようとする感じではないので(もちろん注意は必要)そこまで危険を感じませんでした。

 

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街、と言っても大きな道があって一帯が整頓されているわけではありません。狭い路地を入っていくと一角がチベットの方の住まいになっております。その住まいに沿ってチベットの方達に向けた露店商店やレストランがあったり、という感じです。「キャンプ」と言ってもテントが張ってあるわけではありません。

 

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売っているものはインドで売っているものとは違います。チベットの方達に向けたものです。見たことのない帽子などがありました。レストランも同様にチベット料理が提供されております。チベットは高地なので使われる食材はそこまで豊富ではありません。ヤギや羊のお肉などがよく使われます。「モモ」という大きな餃子のようなものが有名だと言われ、食べてみたりもしました。どの料理も味はおいしく、日本人が食べて嫌なものではないと思います。

 

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実際にチベットの難民キャンプを訪れてみて、私は正直「普通に暮らしているんだな」っと平和を感じてしまいました。ただの無知だった私は「難民キャンプ」というイメージが先行し、もっと荒れていて食べるものも無いという所だと思っていました。そういった難民キャンプもあるとは思いますが、インドのチベット難民キャンプは傍目には平和そうに映りました。(もちろん生活が苦しいのは事実だと思いますし、平和だから難民でいい、と言っているわけではありません)

 

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日本では「難民」という方を目にする機会はほとんどありません。現代において生活をしている中でそのような方がいるともほとんど意識することはありません。しかし実際に「弾圧」は現在も行われており、それによってもとの場所から違う国へ亡命をしている方がいます。そのような方にとっては日本人のように国に守られているなんて事が普通ではないのだろうな、と思いました。そのような方を目の前にしても私達はどうする事もできません。できても物乞いの子供にお金を渡すくらいです。それでは何にも解決できないことですが、それしかできないんだよなと私は思いました。

 

そんなことをチベット難民キャンプでは考えました。

 


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